情報セキュリティマネジメント試験とFEはどちらが先か|合格率72.7%と科目Bの重なり

情報セキュリティマネジメント試験(SG)と基本情報技術者試験(FE)のどちらを先に受けるかは、難易度の差と、出題範囲がどこで重なっているかを見ると判断しやすくなります。IPAが公表した令和8年7月分の評価点分布では、SGは受験者の72.7%が基準点の600点に届いたのに対し、FEの科目Bは48.0%でした。現行のCBT方式で選べる試験日は2026年12月27日までなので、今年のうちに2区分とも受けるつもりなら、順番と間隔をこの秋に決めておく必要があります。

情報セキュリティマネジメント試験とFEの難易度 — 令和8年7月の評価点分布

区分 受験者数 600点以上 550〜599点 449点以下
SG 科目A・B 3,441名 72.7% 10.2% 4.4%
FE 科目A 8,588名 65.0% 16.3% 3.7%
FE 科目B 9,922名 48.0% 16.8% 14.0%

割合は、IPA「評価点分布 令和8年7月分」(令和8年8月21日公表)に載っている50点刻みの人数を、本記事で区間ごとに合算して求めたものです。

SGは科目Aと科目Bを120分の中でまとめて解き、総合評価点が600点以上なら合格です。FEは科目A(90分・60問)と科目B(100分・20問)に別々の基準点があり、両方が600点に届かなければ合格になりません。表で目を引くのは600点の手前の層で、550〜599点にいた人はSGで10.2%、FEの科目Bで16.8%でした。449点以下もFEの科目Bは14.0%と、SGの3倍を超えています。どちらもIRT(項目応答理論)で評価点を出すため、正答数から点数を逆算することはできません。

年度で見ても差は変わりません。SGの合格率は令和5年度72.6%、令和6年度69.0%、令和7年度70.0%で、令和8年度は7月までの累計で72.7%(受験者13,143名)です。同じ期間のFEは47.1%、40.8%、38.3%、38.5%と推移しています。数字だけを見ればSGのほうが入りやすい試験ですが、IPAはこの差の理由を説明していないので、後の判断は出題範囲の中身で行います。

出題範囲はどこで重なるか — 科目Bに並ぶ同じ文言

試験要綱Ver.5.6によると、SGの60問は科目A 48問と科目B 12問で構成され、評価に使うのは54問です。FEの科目B 20問は、アルゴリズムとプログラミング分野16問と情報セキュリティ分野4問に分かれています。

両試験の科目Bの出題範囲を並べると、SGの「部門の情報システム利用時の情報セキュリティの確保」とFEの「情報セキュリティの確保に関すること」に、同じ語句が続いています。マルウェアからの保護、バックアップ、ログ取得及び監視、情報の転送における情報セキュリティの維持、脆弱性管理、利用者アクセスの管理、運用状況の点検です。FEの科目Bのうち情報セキュリティ分野の4問は、SGの科目Bと同じ項目が範囲に挙がっていることになります。

重ならない部分もはっきりしています。SGの科目Bには、情報資産台帳の作成、リスクアセスメントとリスク対応、外部委託先の管理、インシデントの初動と再発防止、コンプライアンスの運用といった、利用部門の管理業務が並びます。要綱の対象者像も「情報システムの利用部門にあって、情報セキュリティリーダーとして」と書かれ、SGの科目Aは技術的な項目を除いた範囲とされています。一方でFEの科目Bの16問は擬似言語のプログラムを読み、変数の変化を追う問題で、SGにはこの領域がありません。

シラバスは、SGがVer.4.1(2025年4月17日掲載)で、「プロバイダ責任制限法」を削除し「情報流通プラットフォーム対処法」を追加した版です。FEはVer.9.2(2026年1月8日掲載)が最新です。法令名を旧名称で覚えている場合は、この1か所を直しておいてください。

12月27日までに2区分を受けるなら、間隔を30日以上

2026年9月1日以降にSGやFEを申し込むと、選べるのは申込日から2026年12月27日までの試験開催日です。12月28日以降は試験の実施が休止され、再開については2027年1月以降にIPAのウェブページで案内される予定です。受験手数料はどちらも7,500円(税込)です。

同じ試験を受け直せるのは、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降です。10月24日に受けた場合、次に指定できるのは11月24日以降になります。CBT-SolutionsのFAQにはこの制限が同じ試験区分だけにかかるのかが書かれていないので、SGとFEのあいだも30日以上空けておくほうが、申込画面で日付が選べないといった事態を避けられます。

先に受けるのは、情報システムの利用部門にいる人や、擬似言語をまだ読んだことがない人ならSGが合っています。SGの科目Bで扱うマルウェア対策やアクセス管理はFEの科目Bの情報セキュリティ分野と範囲が同じなので、その準備がFEにも持ち越せます。ただしSGに合格してもFEの科目Aが免除されることはなく、FEの科目A免除はIPAが認定した講座の修了試験に合格した人が対象です。プログラミングの経験があり、16問のトレースに時間を取れる人は、FEから入っても順番の損はほとんどありません。

SGの120分では、科目Aの48問を知識で速く片付け、事例文を読む科目Bの12問に時間を残す配分が基本になります。科目Aは暗号の鍵の使い分けやISMSの管理策の区分のように、表にして覚えると選択肢の違いが見えやすい論点が多いので、ここはノートで短期間に固め、科目BはIPAが公開している問題で事例文を読む練習に回してください。

25ページのノートで扱う出題範囲

このPDFは、IPAの出題範囲に沿って、出題傾向を踏まえて論点を絞った要点ノートです。範囲のすべての項目を収めたものではなく、過去問や解説、模擬試験も含みません。科目Bの事例文を読む演習の代わりにもならないので、その時間は別に確保してください。

上の4ページは収録内容の一部です。1枚目はマネジメント系で、アローダイアグラムのクリティカルパス、RTO・RPO・RLOの区別、ホット・ウォーム・コールドスタンバイの比較、システム監査と内部統制を並べています。2枚目は暗号技術で、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式の比較、鍵の本数を求めるn(n−1)/2と2n、暗号化とデジタル署名で鍵の向きが逆になる点を表にしました。

3枚目はISMSで、PDCAの各フェーズ、組織的・人的・物理的・技術的の4つの管理策、適用宣言書、JIS Q 27001からJIS Q 27018までの規格の役割、情報セキュリティポリシーの3階層を収めています。4枚目は情報セキュリティの7要素、リスクの算定式、マルウェアの種類です。見出しには★1〜3で頻出度を付けてあるので、時間が足りないときは★3の見出しから読み始めてください。

👉 情報セキュリティマネジメント試験 要点まとめPDF(25ページ)

https://www.pakunote.com/library/secumane-sg-summary-notes

FAQ

情報セキュリティマネジメント試験に合格すると、基本情報技術者試験の科目Aは免除されますか

免除されません。FEの科目A免除は、IPAが認定した講座を受講し、その修了試験に合格した人が対象の制度です。SGの合格は条件に含まれていないので、FEを受けるときは科目Aと科目Bの両方を受験します。

SGとFEを同じ月に受けることはできますか

30日ルールが区分をまたいでかかるかどうかは、FAQに明記がありません。同じ試験区分の場合は、前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降が指定可能です。12月27日の期限から逆算するなら、1つ目を10月から11月前半に置き、2つ目との間を30日以上空ける組み方が確実です。

IT部門でなくても、SGは独学で合格できますか

SGはもともと利用部門の情報セキュリティリーダーを対象者像に置いた試験で、科目Aも技術的な項目を除いた範囲です。令和7年度の合格率は70.0%でした。独学で準備する場合も、科目Bの12問は事例文を読む問題なので、知識の暗記とは別に読む練習の時間を取ってください。

2027年度の新制度を待ってから受けたほうがよいですか

待つ理由は大きくありません。IPAは2027年度から新しい試験制度を予定しており、情報セキュリティマネジメント試験も区分として名前が挙がっていますが、2026年12月28日以降は試験が休止され、再開時期はまだ示されていません。準備が進んでいるなら12月27日までの枠で受けるほうが確実です。

まとめ

令和8年7月の評価点分布では、SGで600点に届いた人が72.7%、FEの科目Bでは48.0%でした。両試験の科目Bは情報セキュリティの確保の範囲が同じ文言で重なっており、擬似言語に不安がある人はSGから始めると準備が無駄になりません。

今年のうちに2区分とも受けるなら、12月27日から逆算して30日以上の間隔を取り、まずSGの受験日を押さえてください。

🎯 情報セキュリティマネジメント試験の★3論点から読むノート

https://www.pakunote.com/library/secumane-sg-summary-notes

このノートは受験者向けの非公式な学習資料で、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)とは関係がありません。試験日程・申込条件・シラバスは変更されることがあるため、受験前にIPAおよび申込サイトの最新の案内をご確認ください。販売条件は特定商取引法に基づく表記に記載しています。

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