賃貸不動産経営管理士と宅建の違いは契約の前か後か 令和8年度の申込は9月30日まで

賃貸不動産経営管理士と宅地建物取引士は、どちらも不動産の国家資格ですが、受け持つ時間帯が違います。宅地建物取引業が規律するのは売買や賃貸借の入口、つまり契約が成立するまでで、賃貸住宅管理業が規律するのは契約が成立した後の管理です。令和8年度(2026年度)試験の申込はインターネット受付が9月30日(水)23:59まで。この違いを踏まえて受けるかどうかを決める時期です。

宅建は契約の入口、賃貸不動産経営管理士は契約の後

賃貸住宅管理業が扱うのは、契約が成立した後にオーナーと管理業者が3年・5年・10年と続けていく関係です。入口を担当する宅地建物取引業とは守備範囲が時間軸で分かれ、日本標準産業分類でも賃貸住宅管理業は不動産取引業ではなく不動産賃貸業・管理業に区分されます。管理業者であることは宅建業の免許の代わりにならない、という切り分けもそのまま出題されます。

この資格が国家資格になったのは、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)が令和2年に公布され、令和3年6月15日に全面施行されたためです。国土交通省は、自己所有物件の管理を除いた管理戸数200戸以上の事業者に大臣への登録を義務づけ、営業所または事務所ごとに業務管理者を1名以上配置することを求めています。業務管理者の要件は、管理業務に関する2年以上の実務経験に加えて登録試験に合格していること、または2年以上の実務経験と宅地建物取引士資格に指定講習の修了を足すことです。試験範囲がそのまま実務上の義務と重なるのは、この位置づけによります。

もうひとつの柱がサブリース(マスターリース)です。管理受託方式では空室リスクがオーナー側に残りますが、サブリース方式では借り上げた管理業者側へ移ります。その分だけ誇大広告等の禁止、不当な勧誘等の禁止、30条書面・31条書面といった規制が上乗せされます。登録制度だけで足りる場面か、サブリース規制まで及ぶ場面かを判定させる問題が毎年の中心です。

令和8年度は11月15日の50問、WEB申込は9月30日まで

項目 令和8年度
試験日時 令和8年11月15日(日)13:00~15:00(120分)
出題形式 四肢択一 50問(講習修了者は45問)
受験資格 年齢・性別・学歴等の制約なし
受験手数料 12,000円(別途 事務手数料400円)
合格発表 令和8年12月24日(木)予定

賃貸不動産経営管理士協議会の令和8年度試験実施要領の記載です。インターネット申込は8月3日12:00から9月30日23:59まで、郵送は9月24日消印有効、受験票は11月上旬に発送されます。

基準日も要領に明記されています。「問題中の法令等に関する部分は、令和8年4月1日現在で施行されている規定(関係機関による関連告示、通知等を含む。)に基づいて出題します」とあり、統計データも同じ日時点で公表されているものが対象です。公式テキストの編集時点より後の改正が範囲に入ることがあるため、直前期に国土交通省のガイドラインやFAQを確認しておく意味があります。

5問免除の講習は令和8年7月15日から9月25日までの期間で実施されていますが、申込期間も受講料も実施団体や会場ごとに異なります。今から免除を取りにいくのは日程的に厳しく、今年度は50問で受けると決めて組み立てるほうが現実的です。

出題6科目と、令和7年度に動いた問題数

試験範囲は実施要領にイからヘまでの6項目として示されています。管理受託契約に関する事項、管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項、家賃・敷金・共益費その他の金銭の管理に関する事項、賃貸住宅の賃貸借に関する事項、法に関する事項、そしてこれら以外の管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項です。協議会は分野ごとの出題数までは公表していないため、配分は各年度の問題から数えるほかありません。

分野 令和7年度の出題数 前年からの動き
賃貸住宅管理業法 14問 3問減
賃貸住宅の維持保全 11問 —
管理業務の実施に関する事項 9問 2問増
賃貸借契約 6問 1問増
金銭の管理 5問 変わらず
賃貸住宅管理総論 2問 1問増
管理受託契約 1問 変わらず
契約の基礎知識 1問 成年後見が初出題
賃貸不動産経営管理士 1問 変わらず

資格スクールが公表した令和7年度試験の総評をもとにした集計で、協議会の公式発表ではありません。管理業法は14問と最大のまとまりですが、前年の17問から3問減り、その分が維持保全と管理業務の実施に回っています。建物設備を後回しにすると、この2分野だけで20問を手放すことになります。

合格ラインも見ておきます。令和7年度は50問中38問以上、5問免除者は45問中33問以上が合格基準点で、合格者は9,370名、合格率は29.5%でした。5問免除者に限ると36.6%です。基準点は毎年固定ではなく受験者の出来で動くため、38問ちょうどではなく40問前後を取れる状態にしておくほうが安全です。

管理業法の数字は「誰が・いつから数えて・どこへ」で束ねる

この試験の暗記の山は、ほとんどが期限と主体の組み合わせです。登録の有効期間は5年で、更新申請は有効期間満了日の90日前から30日前まで。変更の届出は変更の日から30日以内ですが、個人が死亡した場合だけは起算点が「死亡を知った日」で、届け出るのは相続人です。廃業等の事由に該当した時点で登録は効力を失うのであって、届出によって失効するのではありません。

書面の対比も同じ発想で整理できます。13条書面(管理受託契約重要事項説明書)は締結するまでに交付して口頭の説明が要り、14条書面(管理受託契約締結時書面)は締結したときに遅滞なく交付すれば足りて説明は不要です。13条書面は14条書面と一体化できませんが、14条書面は契約書と一体化できます。帳簿は事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存。委託者への報告は管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに1回以上です。

令和7年度の総評では、過去問そのままでは解けない周辺知識の出題が増え、個数問題や組合せ問題が正答率を押し下げたと指摘されています。四肢のうち1つを判定すれば済む形式ではなくなってきているので、条文の数字は「30日」「5年」という単体ではなく、誰が・いつから数えて・どこへ届け出るのかまで一続きで覚えるほうが点になります。

試験日の11月15日まで、9月21日の時点で55日あります。まず管理業法を14問分のまとまりとして一周し、次に維持保全と管理業務の実施で20問、最後に賃貸借契約と金銭の管理という順に置くと、出題数と学習量が噛み合います。

61ページをどう並べ替えたか

このまとめノートは、賃貸住宅管理総論で宅建業との守備範囲を切り分けるところから入り、管理業法の登録制度、管理受託契約の13条書面・14条書面、建物設備の維持保全へと進む順序で組んでいます。混同されやすい対比は表にして、直結増圧方式と高置水槽方式の断水時・停電時の挙動、面積区画と竪穴区画のように、誤りの肢に置き換えられやすい箇所を併記しました。

収録は出題傾向を踏まえて絞ったもので、試験範囲を網羅したテキストではありません。ここに入っていない論点も実際には出題されますので、公式テキストや問題集と併用する前提の要点資料です。過去問や解説、模擬試験は含みません。価格は590円で、購入後すぐPDFをダウンロードできます。

👉 賃貸不動産経営管理士の要点まとめPDF(全61ページ)

https://www.pakunote.com/library/chinkanshi-chintai-kanri-study-notes

FAQ

賃貸不動産経営管理士は独学で合格できますか

独学で受ける人が多い試験です。範囲の中心が賃貸住宅管理業法という1本の法律にあり、条文と期限の整理が得点に直結するためです。ただし令和7年度の合格率は29.5%で、合格基準点も年度ごとに動きます。教材は増やさず、決めた1組を繰り返すほうが噛み合います。

5問免除の講習は令和8年度の試験に間に合いますか

令和8年度の講習は7月15日から9月25日までの期間で実施されており、申込期間は実施団体や会場ごとに異なります。これから申し込める会場が残っているかは個別の確認が必要です。なお免除は修了年度とその翌年度の試験に適用されます。

宅建を持っていると有利ですか

賃貸借契約や借地借家法まわりで重なるので、その部分は負担が軽くなります。一方で賃貸住宅管理業法の登録制度、サブリース規制、建物設備の維持保全は宅建では扱わない領域です。業務管理者になる場合も、宅建士のルートでは2年以上の実務経験に加えて指定講習の修了が必要です。

申込を済ませたら、最初に開くところ

令和8年度試験は11月15日、インターネット申込は9月30日23:59まで。出題は令和8年4月1日現在で施行されている規定が基準です。学習は出題数に合わせ、管理業法の14問から入り、維持保全と管理業務の実施の20問を次に置くと噛み合います。

📄 管理業法と維持保全を軸に並べ直した61ページ

https://www.pakunote.com/library/chinkanshi-chintai-kanri-study-notes

本教材は受験者向けの非公式な学習資料であり、一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会をはじめとする試験実施団体とは関係がありません。試験日程・受験手数料・出題範囲は変更される場合がありますので、受験前に協議会および国土交通省の案内をご確認ください。販売条件は特定商取引法に基づく表記をご覧ください。

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